「なぜか社員がついてきてくれない」と悩む経営者へ。今こそ「リ・ゴール」するスキルを高めよう

日々、会社の未来を思い描き、社員を鼓舞し、様々な施策を打ち出しているあなた。素晴らしいビジョンを掲げ、日々努力しているにもかかわらず、「なぜか社員がついてきてくれない」「企業理念が浸透しない」と感じてはいませんか?

もしかしたら、その原因は、目標達成へのアプローチを柔軟に変える「リ・ゴール」するスキルが不足していることにあるのかもしれません。

なぜ、今「リ・ゴール」するスキルが重要なのか?

リ・ゴール(Re-goal)するスキルとは、目標達成に向けた当初の道筋が、もはや実行不可能になった、または、生産的でなくなったと認識したときに、目標の修正または変更を判断する能力のことです。

VUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)の時代と呼ばれる現代において、当初立てた計画がそのままスムーズに進むことは稀です。市場の変化、競合の出現、予期せぬトラブルなど、私たちは常に不確実な状況に直面しています。

そんな時、当初の目標に固執しすぎると、社員は無力感や徒労感を覚えます。しかし、リ・ゴールするスキルを持つことで、以下のようなメリットが生まれます。

  • 希望の維持
    道が閉ざされても、別の道を探し、新たな目標を設定することで「この方法ならできるかもしれない」という希望を失わずに済みます。
  • モチベーションの向上
    不可能な目標に固執せず、現実的な目標に修正することで、社員は「この努力は無駄ではない」と感じ、モチベーションを維持できます。
  • 心理的資本の強化
    目標を柔軟に変える力は、社員の「心の資産」である心理的資本を高めます。特に、困難を乗り越えるレジリエンス(精神的回復力)と、未来を前向きに捉える楽観性が育まれます。

「リ・ゴール」するスキルを高める具体的な方法

このスキルは、生まれつきのものではありません。日々の訓練や経験を通じて、意図的に高めることができます。

1. 「何のためにやるか?」を常に問いかける

目標達成の道筋が難しくなったと感じたら、まずは立ち止まって「なぜこの目標を達成したいのか?」という目的を再確認しましょう。

  • 具体例:
    • 目標:来月中に新製品Aを100個販売する
    • 状況:開発に予期せぬ遅れが生じ、納期が間に合わないことが判明
    • 問い:なぜ100個販売したいのか? → 新規顧客層を開拓するため

このように目的を再確認することで、たとえ当初の計画が頓挫しても、「新製品Bで新規顧客層を開拓する」のように、当初の目的を達成するための新たな道筋を見つけることができます

2. 定期的に「リハーサル」の場を設ける

「リ・ゴール」するスキルは、いきなり本番で発揮できるものではありません。普段から「もしも」を想定し、考える練習をすることが重要です。

  • 具体例:
    • 「もしも」の問いを立てる
      例:もしもこのプロジェクトが予定通りに進まなかったら、次に何をすべきか?
    • 訓練方法
      1. 「もしも」のシナリオを複数提示する
        例:「主要メンバーが急病で長期離脱」「競合が同様のサービスを先行発表」など。
      2. チームで議論する
        例:「この状況下で、目標をどう修正するか?」「どのような行動をとるか?」など。
      3. 議論を記録
        いざという時に、スムーズに対応できるよう、話し合った内容をドキュメントに残す。

このようなシミュレーションを繰り返すことで、社員は変化への対応力を高め、予期せぬ事態にも冷静に対処できるようになります。

3. 失敗を「学び」として共有する文化をつくる

過去の失敗を「リ・ゴール」するスキルを高める練習台として活用しましょう。プロジェクトがうまくいかなかった時、その原因を追求するだけでなく、「その時、他にどのような選択肢があったか?」を振り返ることが重要です。

  • 具体例:失敗したプロジェクトについて、以下のような問いかけをします。
    • 「当初の計画が難しくなったと気づいたのは、いつでしたか?」
    • 「その時、どのような選択肢がありましたか?」
    • 「もしもう一度やり直せるなら、いつ、どのように目標を修正しますか?」

失敗を責めるのではなく、そこから学んだことを次に活かす文化を築くことで、社員は失敗を恐れず、新しい挑戦ができるようになります。

まとめ

「リ・ゴール」するスキルは、会社が掲げる企業理念やビジョンに、社員全員でたどり着くための地図のようなものです。社員一人ひとりがこのスキルを身につけることで、会社はどんな荒波にも柔軟に対応し、前に進み続けることができます。

ぜひ、あなたの会社でも「リ・ゴール」するスキルを育てることに、今日から取り組んでみてはいかがでしょうか。