【新任顧問の先生方へ】今日からできる!「折れない心」を育てる運動部指導術

新しく運動部の顧問になられた先生方、おめでとうございます!そして、お疲れ様です。初めての顧問で、何をどうしたら良いか、戸惑うことも多いかもしれませんね。技術指導や練習メニューも大切ですが、実はそれと同じくらい、いや、それ以上に大切なのが「部員の心のケア」です。

高校生は、レギュラー争い、練習の厳しさ、試合でのプレッシャー、時には友人関係の悩みなど、心に大きな負担を抱えながら部活動に取り組んでいます。そんな時、「困難な状況から立ち直る力」、すなわち「レジリエンス」という心の強さがとても重要になります。このレジリエンスが高い部員は、失敗を恐れず挑戦し、たとえ壁にぶつかっても乗り越え、成長することができます。

逆に言うと、レジリエンスが低い部員は、失敗を恐れて挑戦せず、壁にぶつかったら諦めてしまうので、成長が望めません。

今回は、このレジリエンスを育むための新しいアプローチ「ショットガンアプローチ」について、初めて運動部の顧問になる先生方にも分かりやすくお話しします。

レジリエンスって、どうやって育てればいいの?

レジリエンスは、生まれつき持っている才能ではなく、意識的に育てることができる力です。では、具体的にどうすれば育てられるのでしょうか?

ここでご紹介したいのが、「ショットガンアプローチ」という考え方です。これは、「よし、レジリエンスを鍛えるぞ!」と、特定の練習メニューやカウンセリングだけを行うのではなく、色々な角度から、幅広く部員の心に働きかけることで、心の全体的な強さを底上げしていこうというアプローチです。

イメージとしては、ある一点を狙うライフル銃ではなく、広範囲に散弾を放つ「ショットガン」のように、様々な方向から、心の強さに関わる要素にアプローチしていく感じです。具体的には、以下のような活動が挙げられます。

「ショットガンアプローチ」でレジリエンスを育む具体的な活動

部員のレジリエンスを育むために、実践できる活動はたくさんあります。

  • 目標設定:「できた!」を積み重ねるための目標を立てる
    部員と一緒に、少し頑張れば届くような、でも挑戦しがいのある目標を設定しましょう。例えば、「次の練習試合で〇点取る」や「今週は毎日〇回素振りをする」など、目標は漠然とせず、具体的なものにします。
  • 経路の設計:目標達成への「道筋」をいくつも考える
    目標が決まったら、「どうすればその目標を達成できるかな?」と部員に問いかけ、様々な方法や練習メニューを一緒に考えてみましょう。たとえ一つの方法がうまくいかなくても、別の道があると思えることが大切です。
  • 目標追求の精神的リハーサル:「うまくいった!」と心で練習する
    練習や試合の前に、成功する姿を頭の中で何度も思い描くように促しましょう。イメージトレーニングは、実際のパフォーマンスを高め、自信をつける効果があります。成功イメージを共有する動画などを作成するのも良いでしょう。
  • 偶発性計画:「もしも」の時に備える計画を立てる
    「もし試合でミスしたらどうする?」、「練習でつまずいたらどうする?」といった「もしも」の時の対応策を事前に考えておくことも重要です。障害を乗り越えるための具体的な計画があることで、部員は安心して挑戦できます。
  • 接近志向の目標の強調:「〜しない」より「〜する」に焦点を当てる
    目標を立てる際は、「ミスをしない」ではなく「積極的に挑戦する」、「弱点に目を向けすぎない」ではなく「自分の強みを活かす」といった、「〜する」というポジティブな表現を使うようにしましょう。前向きな気持ちがやる気を引き出します。また、「ミスをしない」だと、具体的に何をしたらいいのかが明確ではなく、実行が難しい目標となります。そうではなくて、何をするかにフォーカスした目標を設定しましょう。その方が実行可能性は高まります。
  • 具体的かつ測定可能な目標設定と頻繁なマイルストーン:小さな達成感を積み重ねる
    「毎日〇分ランニングする」、「〇球中〇球は目標の場所に打てるようにする」のように、数字で測れる具体的な目標を設定し、途中に「中間目標(マイルストーン)」を設けて、達成感をこまめに味わえるようにします。
  • 小グループでの活動:仲間と一緒に頑張る!
    部員を少人数のグループに分け、目標設定や悩みの共有を促しましょう。仲間との話し合いから新しい発見があったり、励まし合ったりすることで、一人では乗り越えられない壁も乗り越えやすくなります。

先生の活動もカスタマイズしよう

上記の内容で「これなら自分でもできそう!」と思った活動はありましたか?これらをすべて完璧に行わなければならないわけではありません。部員の性格やチームの状況、先生の得意なやり方など、様々な要素に合わせて、上記の活動を先生ご自身がやりやすい形にカスタマイズしてください。まずはできそうなことから、少しずつ取り入れてみましょう。

まとめ:ショットガンアプローチをうまく使って、心の強い部員を育てよう!

初めて顧問になった先生方、日々の指導に加えて、部員の心のケアまで考えるのは大変だと思います。ですが、技術指導と同じくらい、心の強さも、部員のパフォーマンスや成長には欠かせません。ぜひ、今日の記事を参考に、部員たちの心を強くし、充実した部活動をサポートしてあげてください。応援しています!